現在、依頼があって、いきいきクリニックに透析中のリハビリテーションのお手伝いをしに病院に伺っているのです。
行っていて気が付くのは、皆さん透析中の体動が非常に少ないという事です。
仰向けで、ほぼ4時間ぐらいじっととされておられるのですね。
通常は睡眠中でも無意識に寝返ったりベッドの上でごそごそするのですが、透析中という事もあって動かれないのだと思います。
背部には多裂筋という脊柱の動きを多彩に出す筋肉があります。この筋肉は、腹横筋、内腹斜筋と接続されていて、おなかをぐるっと回って腹圧をコントロールする大切な筋肉なのです。
この筋肉が弱くなると、立った時に，重力に抵抗して身体を確り伸ばす姿勢が取りにくくなります。
背中が丸くなってくると言う事ですね。

仰向けで4時間寝ていることで、背中にある多裂筋はずっと圧迫されていて、血液が充分受け取ることができなくなるのですね。すると、筋肉は栄養や酸素不足に陥って萎縮することになります。
すると、重力に対して確り伸び上がっていく様な良い姿勢が取りにくくなっちゃうんですね。

また、充分な血流が無いと、痛みも起こしやすくなっちゃうのです。

ベッドの上で、横向きまで寝返ることができればとっても良いのですが、透析中はやっぱり動きにくいですよね。
そこで、ブリッジとか、ベッド上でちょっとずつ横にずれる様な動きでも、脊柱の動きを引き出しつつ背中にかかる圧を抜いて多裂筋に新鮮な血液を運ぶことができると思うのですよ。

動ける様に動くことがとっても大切だと思うのです。