【リハビリ】身体認知と姿勢【松江】
セラピースペース ながしま

左片麻痺の立位姿勢の例
前回、前々回と身体認知のお話しをしたのですが、では、それをどのようにリハビリに組み入れるかというお話になっていきます。脳梗塞や脳出血などの脳損傷では右の損傷があると左片麻痺と言われる障害となります。
で、例としてカヲル君(専属モデル)に左片麻痺の立位姿勢になってもらっています。
良い方の右半身も結構色々ありそうですよね。カヲル君の姿勢ではまるで右肩で体重を吊り下げようとしているかのような姿勢です。割とよく見る姿勢ですけれど。
これは、左麻痺ですが、左半身の感覚に問題があるか、感覚の情報処理に問題があって左半身の身体図式が混乱を来しているとこんな感じになりやすいのでは無いかと思います。左半身の状態が解らないので、体重をかけることが出来ません。左にかけようとすると不安でさらに硬い非対称性となられることでしょう。
左の体重支持が出来ないだけではなくて、その重さを右は感じている様子です。それは意識でもそうなのか無意識下で感じておられるかは写真だけでは解りませんが、その左の重さをなんとか右の方向に引っ張ろうとしているのでしょう。
これで歩行が出来たとしても、この立位姿勢でそれだけ情報処理に問題を抱えていることが推測できますので、歩行というダイナミックな場面では身体認知の問題からこの左右差が増強することは間違いないでしょう。
左手はより硬く。左足部はより内反尖足を強める。
強まった左足の内反尖足はさらに荷重を困難にします。尖足ですから体重を乗せようとしても股関節は伸展できなくなりますので、重力にこうすることは出来ません。だから身体を曲げてつじつまを合わすことになり、より不安定で固定的な非対称性を構築して、手はそれにつられてより屈曲を増すことでしょう。
過剰な右上下肢への出力は、左脳の強い興奮を反映している物と言えますので、半球間抑制作用で損傷した右脳はさらに働く能力を低下させている可能性さえ在ります。
この左手や左足を良くしようと思ったら、この身体の持つ安定して維持できる抗重力姿勢のなかでしっかり左半身の感覚を入力しつつ左半身の身体図式を再構築することが必要です。臥位/座位/立位でできるだけ対蹠的な姿勢をつくることは大切です。臥位であれば右半身を使ってではなく、全身を使ってゴロゴロ寝返る、左半身を支持にした側臥位を取る(肩の痛みなどには気をつけて)ことなど。座位であれば対称的な姿勢をつくり、そこから様々な方向に重心を移動させて対称性を崩してさらにそれを元の対称性のある姿勢に戻す。立位では足部をきちんと付いて荷重を左右とも同じようにかけ、前後左右の重心移動からそれを元に戻すとか、上下の重心移動をなめらかにコントロールすると言ったことに取り組むことが大切です。
ただ、元の身体図式が混乱をしている場合は対称的な姿勢がどこにあるのか解らない場合やかなり右に変位した重心を真ん中だと思ってしまっている場合もありますので、必ず専門職かご家族に見てもらいながらすることも大切です。
座っていると手も伸びやすいけど立つと曲がるといった場合は、上肢にポテンシャルが残っていてもそれを姿勢がスポイルしているとも言えますので、丁寧に下地となる身体図式と様々な姿勢での対称性を再獲得してくださいね。
お一人で困難なことも多いかと思います。そういったときは是非「セラピースペース ながしま」をご利用ください‼
(*^_^*)
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