おはようございます。セラピースペースながしま です。
日本の研究.comというサイトで、「脳梗塞の部位により異なる皮質脊髄路の再編様式を解明」とのプレスリリースがありました。ラットの研究ですけど。
だけど、脳の可塑性についてとても興味深い研究です。

反面、人の場合はまた少し違いそうですけど。
最も大きな違いはおそらく非麻痺側の過活動による代償で半球間抑制からラットのような麻痺肢に対する回復の経路が発達しにくいのではないかと思ったりします。

なんせ、現在の医療保険制度は麻痺の回復より能力の回復をどのように早くするのかということに焦点が当たっているので、多くの病院や施設ではFIMの改善を目標に、言ってみればFIMの点数向上訓練とでもいうべきリハビリが展開されている物と考えられます。
それはそれで大事ですけど。
今後、FIM利得ではなくBI利得に変わろうとしているようですが、主な理由はたぶんFIMと比較しBIの方が点数の操作をされにくいという国の医療施設管理上の問題からです。
ですので、BI利得が導入されても同様に、今後BI点数向上訓練が主となるであろうと予測されます。

脳の可塑性についてはずいぶん前から指摘され、研究されているにもかかわらず、こういった研究が臨床に展開するのは、現状の医療保険制度ではかなり難しいのだと改めて思います。

元の情報は、新潟大学脳研究所の研究成果･実績のページに記載されています。
「脳梗塞の部位により異なる皮質脊髄路の再編様式を解明」
で検索されれば出てくると思います。
画像は、この論文より引用させていただいています。