先日、お茶の水女子大の毛内拡先生から送って頂いた”「頭が良い」とはどういうことか−脳科学から考える"という本。先日読み終わりました。
一般に頭が良いというと、偏差値であるとかIQであるとかを思い浮かべるのかも知れませんが、実際には偏差値の高い人やIQが高いといわれるすべての人が社会で同じように頭が良いと云われるわけでは無いですよね。「頭が良い」というのは、偏差値やIQの数値と必ずしも一致しない概念なのです。
その、「頭が良い」と言われる状態は，どの様に捉えることが出来るのかという事を脳科学的な視点から考えていき、その背景にあるものはなにかを解説した本です。
今までは、シナプスと言われる脳細胞同士の接続が頭の良さであると考えられていたのではありますが、現在は、そのシナプスの働きを調節するグリア細胞、アストロサイトの働きが重要なのではないかというお話になるのですね。
私、まだ病院に勤めている時から臨床的に考えて神経細胞だけでは説明が出来ない事を主張して、リハビリテーションも馬車馬の様に毎日することが必ずしも良いことではなくて、きちんと脳を休める必要があるのだと言ってきたのですが、当時はそういった事は受け入れられなかったのですね。
やっと脳科学がアストロサイトの働きからそういった事を証明しはじめてくれている感じでとっても嬉しいのです。
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今でも厚労省の示す病院で行われるべきリハビリテーションというのは休息の重要性に目を向けたものではないですし、動作の質(動きやすさ)より、動作の量を中心としたもので、脳科学的には根本の部分で正しいとは言えない指針で行われているのではありますが、今後は変わってくるのかも知れないですね。変わらないかも知れないけれど。
ほら、保険医療体制は財源不足（？）でリハビリテーションに関わる費用は抑えられてきていますからね。


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