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山陰スピリチュアル紀行

仏経山 石神さま巡り

阿吾(あぐ)神社~仏経山(マカクシ岩・鏡岩・女男岩)~道の駅湯の川~仏経山(釜神さん)~曽枳能夜(そきのや)神社

-仏経山-『出雲国風土記』では出雲国のカンナビ山として記されます。こちらには、荒神谷博物館と出雲の石神信仰を伝承する会の調査によって、25の石神さまが確認されています。今回は荒神谷博物館で石神を担当されている、前田みのりさんにご案内をいただきました。

阿吾(あぐ)神社

その信仰の場に足を踏み入れる前に、仏経山の南麓にある阿吾神社に参拝。神様にご挨拶して神社を後にしようとしたところ、偶然にも宮司さんに遭遇!
幸運なことに、ご由緒を伺い、お祭りの時しかお目見えしない御神籤(おみくじ)を特別に引かせていただくことができました。
拝殿の屋根にご神紋<br>二重亀甲に「子」の文字
拝殿の屋根にご神紋
二重亀甲に「子」の文字
所在地:出雲市斐川町亜具阿吾296番地

【ご祭神】彦火火出見
(ひこほほでみ)神・豊玉姫神・伊邪那岐神・素戔嗚(すさのお)神・稲田姫神・大名牟遅(おおなむち)神・伎比佐加美高日子(きひさかみたかひこ)神

【ご由緒】出雲国風土記に阿具社と記される。主祭神である海幸山幸神話の
彦火火出見神、豊玉姫神のご夫婦は、俗に子守大明神と伝えられる。

仏経山(マカクシ岩・鏡岩・女男岩)

いよいよ仏経山の頂に向けて車で出発(^^;) 阿吾神社から斐伊川の土手を少し下り高野の集落から登っていきます、車で。途中、最近発見されたお宮の跡などを拝ませていただいて「マカクシ岩」入り口に到着。
車を降り、ここからは、ちょっとした急登を進みます。出雲の石神信仰を伝承する会の方々が歩きやすいように灌木を取り除き、所々に目印の札を設置してくださっているので安心して登ることができます。
上は、資料として頂いた「神名火山 仏経山 石神さま巡拝」にある絵図。
北側(出雲大社側)から見た仏経山です。目指すのは赤丸で囲んだ3つの石神さま。15分程進むと、開けた場所にそそり立つ二つの大岩が現れました。『マカクシ岩』です。
岩を覆う蔦の新緑が目に眩しい!
とりあえず「わ~」「は~」としか言葉がでませんが、堪能するのは後にして、少し北側にある『鏡岩』に向かいます。鏡岩は出雲大社側の岩の断面がきれいに平になっており、陽の光が当たると鏡のように光ってみえたのではないか、とのことでした。
 戻って、マカクシ岩です。もとは伎比佐の社が祀られていたので「宮隠し岩」と言っていたのが「まがくし」になったと伝わるそうです。この伎比佐の社、今は最初に訪れた阿吾神社に合祀されています。
伎比佐の社があった岩屋
伎比佐の社があった岩屋
さてさて、感動に浸る間もなく、さらに奥にある『女男岩』へ。周りの木々が落葉樹から照葉樹の林に変わり、辺りは神秘的な空気が漂います。
鬱蒼とした樹木の間から目を上げると、木漏れ日をまとった大岩が佇んでいる!
女岩です。
なんだろ、何か大きなものに見守られている感じ。包まれているとでも言いましょうか…。
案内していただいている前田さんは、この場所でよくピクニックをされるのだとか。わかる~。
癒されるもん。安心感ある場所。
『女男岩』の女岩 かなり大きな岩
『女男岩』の女岩 かなり大きな岩
女岩の前で思い思いにポージング。木漏れ日がいい感じ♪
女岩の前で思い思いにポージング。木漏れ日がいい感じ♪
女男岩だったよね?男岩はどこに? あ~、通り過ぎてた(^o^;)。女岩の存在感がありすぎて完全スルー。記念撮影を終了したものの去りがたい。もっとゆっくりしたい。が、皆の体はエネルギーを要求しており昼食に向かうことに。下りは早かった~。
男岩です
男岩です

道の駅湯の川

ランチは「道の駅湯の川」で出西生姜が効いたメニューの数々をいただきました。
所在地:出雲市郡斐川町学頭825-2

仏経山(釜神さん)

午後は仏経山の北西側の麓にある『釜神さん』からスタート。こちらもすぐ近くまで車で移動です。びっくりするくらい大きな砂防ダムを目にすると、こんなところに本当に石神さまが?と思ってしまいますが、ダムの長い階段を上り(これがキツイ)山道に入ると、意外にもすぐにそれと分かる大岩が見つかります。
個人的に「斐川のモアイ」と呼んでいる釜神さん。山肌を流れる沢の斜面にただ乗っかっているだけなのによく落ちないものです。この岩のために砂防ダムがあるのではと思ってしまう。
記念撮影は植田調で。(右上が釜神さん)

曽枳能夜(そきのや)神社

残るは曽枳能夜(そきのや)神社。
釜神さんのすぐ近くにあります。ご祭神はキヒサカミタカヒコノミコトですが、境内には岩神さん、釜神社、キサカミナガヨリヒコを祀った伎比佐社、若宮社、スサノオノミコト・イソタケルノミコトを祀った韓国伊太氏
(からくにいだて)神社、イズモオオカミを祀った出雲大神社と、この地に縁の深い立派な境内社が並びます。
境内社、韓国伊太氏神社の前で
境内社、韓国伊太氏神社の前で
所在地:出雲市 斐川町神氷823番地
今回最初に訪ねた阿吾神社、伎比佐社の元宮といわれるマカクシ岩、そして曽枳能夜神社と「キヒサの里」を巡った神社巡り。出雲とはまた違う信仰の地、斐川の一面にふれることができました。
協力:岡 寿美子(社☆ガール)