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[雑談] 応援団によるミステリー本の紹介

応援団によるミステリー本の紹介

篤一郎  さん

2012/05/08 10:36:39
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デイヴィッド・ゴードン (著), 青木千鶴 (訳) 「二流小説家」 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ, 2011)
 
いつものごとくタイトルに牽かれて手にしたところ、なんと原作はアメリカで有名な賞を取り、日本では2011年のミステリー大賞第1位も獲得しているという.
それを知っていたら天の邪鬼の私はおそらく買わなかったでしょうが、今更返す訳にも行かず渋々読み始めました.
 
しかも「寝る前に読む一冊」としたこともあって、読了に時間が掛かってしまいました.
皆さんもご存知のとおり、布団の中で読む習慣は寝付きの悪い人のためにある(確かに効果はあります、特に難しい本がお奨め)とされています.
ところが最近は寄る年波のせいか、悩み事もないのか,本を広げるや否や、1ページどころか半ページも進まないうちに寝息をたててている(そうである).
その上に翻訳書だからさあ大変、登場人物名を忘れ、文頭の「人物リスト」で確認したりするから、益々もって進まない.
これでは行けないと、半分過ぎて、通勤時間の一册に切り替えて読了しました.
 
普段あまり女性に持てそうにない自称「二流」小説家が自作のファンである服役中の殺人犯(これが世を震撼とさせた女性連続殺人事件)から呼び出しを受ける.
彼に自分の事件を作品とするよう頼まれたことから物語が始まる.
檻に入っているので絶対不可能なはずなのに,全く同様の手口の殺人事件が次々に発生するのである.
それを力もない主人公の小説家がどうして行くのか.
 
トマス・ハリス「羊たちの沈黙」ほどの恐怖感を感じないにも拘らず(実は私はあの本はとうとう投げ出した)、それに負けず劣らずの残酷シーンが次から次へと現れる.
それでいてちょっと色っぽくエッチなこともある。
だから小説は楽しいです.
 
こう言う荒唐無稽さは浅見某とか、なんとか警部が登場し最後が見え透いた「水戸黄門」的日本のミステリーにはとても見られない,見事としか言いようがないですよ.

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